【空室対策】ペット可物件で空室ゼロ!具体的なペットリフォーム
こんにちは!新・大家ライフスタッフの稲田です。
賃貸物件を運営の悩みの代表格ともいえるのが「空室対策」です。
空室対策にもいろいろありますが、この記事ではペット可物件への移行について解説します。
ペット可物件に移行する上で欠かせないペットリフォームについても具体的に解説するので参考になれば幸いです。
ペット可物件への移行が空室対策になりうる有効な理由とは
なぜ、ペット可物件にするのが空室対策になるのでしょうか。
ここではその理由について解説します。
ペットを飼う人が増加傾向
2020年に行われたペットフード協会の調査によると、犬や猫の飼育頭数は増加傾向にあります。犬や猫の飼育者数は2018年以降2年連続で増えていますが、犬と猫の飼育頭数を比べると、犬は減少傾向、猫はほぼ横ばいです。昨今では犬よりも猫の人気が高いようです。
さらに、ペットの飼育意欲がある非飼育者に飼育できない理由を聞くと、「集合住宅に住んでいて禁止されている」という理由がもっとも多いということもわかりました。一方ペットを飼育した理由では「生活に癒しや安らぎが欲しかったから」がもっとも多いです。
新型コロナウィルスの影響による不安も大きいと考えられます。家で過ごす時間を「一人の時間」ではなく、「ペットと過ごして、癒される時間」にしたいという心理が働いているのではないでしょうか。
これらのことから、「ペットを飼いたいけど飼えない方」にとってペット可物件はペットを飼育するきっかけになりうることがわかります。
ペット可の物件数は少ない
ペット飼育者数やペットの飼育意欲のある方に比べると、ペット可の賃貸物件はかなり少ないというデータがあります。2019年に賃貸物件仲介サイトに掲載された築5年以内のペット可物件数(全国主要都市対象)は平均で5%以下でした。主要都市だけのデータなので、地方都市の場合は物件数がさらに少なくなると考えられます。
ペットの新規飼育者は増えているが、その需要はまだまだ満たせていないという裏付けになりますね。
入居期間が長くなる
ペット可物件が少ないということは、一度入居すれば入居期間が長くなることが考えられます。ほかのペット可物件に引っ越そうにも、ペット可物件が少ないので希望のペット可物件が見つからない可能性が高いためです。
また、ペットを飼育したいと思った理由では「癒し・安心のため」に次いで、「以前飼っていたから、また飼いたいと思ったため」が2番目に多いです。つまり、一度ペットとお別れしても、また次のペットを飼いたいと考える方が多いということです。
このことから、ペットとお別れしても引っ越さずに次のペット飼う方が多いと考えられます。仮に、引っ越しをするにしても「ペット不可物件」に引っ越す確率は低いでしょう。ペット可物件にすれば、空室がなくなるだけでなく、「空室になりにくくなる」というメリットも出てくるのです。
より安定した家賃収入を得られるようになるのは嬉しいですね。
ペット可物件に変更する際の注意点
既存入居者の同意を得る
ペット不可からペット可物件に移行する場合、必ずすべきことは「既存入居者の同意を得る」ということです。
オーナーの都合での移行になるので、入居者に通知する必要があります。通知も掲示板で告知するだけでなく、可能なら入居者一人ひとりに丁寧に説明し、同意が得られるようにすすめましょう。場合によっては既存入居者が退室することもありますので、早めに通知することをおすすめします。
これらの手順を省略すると、入居者から大きなクレームが発生しかねません。ペット可物件への移行も難しくなることもあります。
大切なのは一方的な印象を入居者に与えないようにすることです。
初期費用がかかる
ペット可物件にする場合、ペットリフォームが必要です。ペットリフォームとはペットや飼い主、周辺の住人にとって住みやすい空間になるようリフォームをすることです。
「ペットも家族の一員」と考える方はとても多いです。物件を選ぶ上で、自分だけでなく「家族」も住みやすそうかという点も部屋選びの重要なポイントです。また近所からのクレーム防止の観点からもペットリフォームは大事です。犬やストレスが溜まると、吠えやすくなってしまいます。猫も同様です。
素敵なペットリフォームはペット可物件を探している方への大きなアピールポイントにもなりますよ。
「ペット不可」に戻すのはかなり難しい
再びペット不可に戻す場合、ペットを飼っている方には退出していただくことになります。
しかし、ペット可物件は非常に少ないので、退出を促しても拒否される可能性が高いでしょう。最悪の場合、大きなクレームに発展することも。
ペット可物件への移行は相応のリスクを想定してから、移行すべきでしょう。
おすすめのペットリフォーム
ここでは物件のトラブル防止やアピールポイントになりうる具体的なペットリフォームについて解説します。ぜひ参考にしてみてください。
臭い対策
ペットを飼育する上で、飼い主にとってストレスやトラブルの原因になりやすいのが、臭いです。
臭い対策として
● 珪藻土やエコカラットのような臭いや湿気を吸収する壁材を取り入れる
● 窓の増設
などが挙げられます。
窓の増設が難しい場合、換気扇を設置するのもひとつの手段です。窓や換気扇を設置する際は、もっとも臭いがきついペット用トイレの近くに設置すると効果的です。
引っかき対策
特に猫は爪研ぎやいたずらで壁を引っかくことがあります。壁が傷だらけになって、それが飼い主のストレスになることも少なくありません。また掃除も大変です。
引っかき対策として
● ペット用の壁紙クロス
● 腰壁
などが効果的です。
特にペット用の壁紙クロスは消臭加工されている製品もありますのでおすすめです。腰壁は腰の高さくらいまで丈夫な壁材や壁紙クロスを設置するというものです。これだけでも十分な引っかき対策になります。
ペットのストレス対策
ペットのストレス対策もクレーム防止や入居者の満足度を高める上で大切な対策です。
● ペット用フローリング、ペット用クッションフロア
● ペット用ドア
● キャットウォーク、キャットタワー、ドッグラン
ペット用の床面には、ペットの足腰の負担を減らしたり、粗相をしたときに掃除をしやすくしたりするというメリットがあります。また、防音効果がある製品も多いので、アパートやマンションでは積極的に取り入れる価値があります。
ペット用ドアは扉にペット用のくぐり戸を設置して部屋を行き来できるようにします。すると、行動範囲が広がるので、ストレスを減らすことに繋がります。逆に行き来できないと、ストレスで扉を引っかくことがあります。
キャットウォーク、キャットタワーやドッグランで、ペットの運動不足を解消させることで、ストレスを減らせます。特に猫は高いところが大好きなので、喜んでくれますよ。
まとめ:
空室対策としてペット可物件への移行について解説してきました。
ペット可物件にするリスクは確かにあります。しかし、ペットを新規飼育者が増えており、飼育したい人が多いという点から、ペット可物件の需要は今後も増えていくと考えられます。空室にお悩みの方は、ペット可物件への移行を検討してみてはいかがでしょうか。
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